ふるさと元気風ブログ版

ふるさと元気風ネットの活動、ふるさとの自然やことば、日々のつぶやきを発信します。2012・01・28~

ふるさとのわらべうた「じさん ばあさん」

毎月第一水曜日はFMラジオかのや「かごしま弁講座」
今月のふるさとのうたコーナーは「じさんばあさん」です。

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「爺さん婆さん」 

爺さん婆さん 長ご生きやい

米もやすなろ 世も良なろ

弁天芝居も またござろ カヨーカヨ

カヨは流行らぬ 長崎流行る

長崎の嫁女は トンコ嫁女

トンコちゃん トンコちゃん

トンコちゃんな 上いやる

グイガメさんな 泣っきゃる

明けて三月ゃ 化粧みやげ

化粧は一石 洗粉は二石

しろいびんづけを 流らせて

長崎いこうか 島原しょうか

どこも日が照る 雲の下

これで一貫かせました ナーハイハイ

 ※このうたには、子どもたちのおじいさん、おばあさんに対するやさしい思いやりの気持ちがこめられています。かごしまのわらべうたなのに歌詞の中に「長崎」「島原」が出てきますが、昭和2年、鹿児島本線が開通するまでは鹿児島の生活文化はすべて長崎から運ばれていました。このころの子どもたちは、地方を回り歩く薬売りおじさんから流行歌(はやりうた)やわらべうたを教えてもらうことが多かったようです。

方言考:べんべんしばい(弁天芝居)、あれこ(洗粉)、びんつけ(鬢付油)・・・などのことばから当時の生活の様子がしのばれます。「トンコ」とは少女への愛称、「グイガメ」は人名。

備考:「爺さん婆さん」のうたは「久保けんお」氏の採譜を参考にしています。