鹿児島の正月の挨拶ことばと正月のうた
今月のFMラジオ方言基礎講座は、元旦に若返るという気持ちを込めた正月の挨拶語
「わこうないやしつろ」と鹿児島に残る正月うた「正月(しょぐゎ)ちゃ 若(わ)こ
なる」です。鹿児島には正月に若返るという気持ちを込め「若こおないやしつろ」とい
う 正月の挨拶語があります。元旦に初めて水を汲む「若水」は、元旦のまだ暗いうち
に井川に米粒をまいて供え、新しい柄杓で水を汲み、茶を沸かして神仏に供えます。
若水には人の命を若返らせる働き があり、鹿児島で正月の挨拶は「若こおないやし
つろ」だったのも「若水を使って若くなられたでしょう」の意味と考えられています。
「正月(しゃぐゎ)ちゃ 若(わ)こなる」の歌
正月(しょぐゎ)ちゃ 若(わ)こなる
ゆずい葉は 若(わ)こなる
橙(でで)は 赤(あ)こなる
こどん(子ども)な 喜ぶ
親たちゃ 世話をやく
※正月前にうたう時は「正月(しょぐゎ)ちゃ 近(ち)こなる」を添えて歌います