ふるさと元気風ブログ版

ふるさと元気風ネットの活動、ふるさとの自然やことば、日々のつぶやきを発信します。2012・01・28~

なこかいとぼかい

FMラジオ方言講座

毎月第一水曜日はおおすみFMラジオでかごっま弁講座の日です。方言講座編では大河ドラマ「西郷どん」の舞台が奄美大島に移ったのにちなみ奄美の方言を話題にしました。

二人称 ヤー(あなた)親しい間柄で使う。 ナン(あなた)敬語

    「ナンに知って欲しいんです」(あなたに知って欲しいんです)

一人称 ワン(私)

感嘆詞 アゲー

●定番:島口(しまぐち)あれこれ
いらっしゃいませ。(イモーレ)
こんにちは(ウガミンショーラ)
ありがとうございます。(アリガタサマリョウタ)
あなた(ナン)
ぽく(ワン)
美しい(キョラサ)
美人(キョラムン)
不美人(バシャヤマ)
どうぞ召し上がれ(ミショーレ)
また、会いましょう。(マタウガミョーロ)

 

 ふるさとのわらべうた

なこかい とぼかい (かごしまわらべ歌)
「なこかい とぼかい なこよっか ひっとべ」:くり返し
(あきらめて泣いてしまうことだろうか。それとも勇気を出しとんでしまおうか。まよって決断しないよりは勇気を出して実行しなさいの意)
このうたは、もう少し訳をつけ加えると「進むべきか、退くべきか、困った時は前進(断行)あるのみ」という古来の薩摩人の気質を歌っています。

f:id:masarutti2:20160601155424j:plain

子どもの頃、高い土手や田んぼのあぜ道、小川などを飛び降りたり、飛び越したりするときこの歌って遊んでいました。

<方言考>

鹿児島弁の特徴としてつまる音(促音)があります。「なこよっか」の「よっか」です。これは「よりか」のなまり。「ひっとべ」の「ひっ」。これは「勢いよく行う」意の強意の接頭語。鹿児島弁にはこの「ひっ」という接頭語の使われる方言が多い。ヒッチャエタ(落ちた)ヒッタマギッタ(びっくりした)等。

<譜と挿絵は「かごしまわらべうた(評価問題研究所)」より>

 

ふるさとのうた「ふるさと鹿屋音頭」

今月のFMラジオ方言講座 

ふるさとの歌コーナーは「ふるさと鹿屋音頭」

鹿屋音頭は国民体育大会が1972年に開催され、大隅湖がボート会場になったのを記念してつくられました。

この度、著作権をクリアして現代に即した歌詞に編集し、「ふるさと鹿屋音頭」の名で鹿屋音頭のリバイバル曲をつくりました。

 

ふるさと鹿屋音頭

1,ハアー アーアーアー 森の中から  鹿屋は開けて
 はれる高隈 そよぐ 風   水も豊かな  肝属平野  
 実りうれしい 心はずませ  ソーレソレソレ  ふるさとよ
2,ハアー アーアーアー  二才もそろたよ おごじょもそろた 
 お郷ぐるみの 夏祭り 祗園みこしが 幸せかつぎゃ 
 ほんに愉快な まこち愉快な   ソーレソレソレ ハンヤ節
3,ハアー アーアーアー  花がさいたよ 霧島ヶ丘
 きょうも平和の 花がさく  バラの香りは 鹿屋の心 
 だれにあげましょ おはんにあげましょ
 ソーレソレソレ バラの町

ふるさとのわらべうた「きかん坊主(ぼず)」

今月のわらべうた「きかん坊主(ぼず)」f:id:masarutti2:20171207084908j:plain

f:id:masarutti2:20171207085029j:plain

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

方言考

「米ん飯 魚(ぶ)そえてうんまかった」

(米だけのご飯に魚をそえておいしかった。当時の貧しい庶民にとって『米だけのご飯』と『魚』はめったに食べられない最高の御馳走だった)。

 

 

ふるさとのわらべうた「わっしの家の」

ふるさとのわらべうた「わっしの家の」

今月のFMラジオ方言講座のわらべ歌は「わっしの家の」を紹介します。

 

「私の家(うち)の わっしの木に鷲が三羽ととまった。

わっしが鉄砲で鷲をうったら鷲も私もたんがった(たまげた)」

ことばあそびのわらべうたです。早口ことばで歌うと楽しくあそべます。

f:id:masarutti2:20171103174730j:plain

ふるさとのわらべうた「煙(けむい)やあっちいけ」

今月のわらべうた「煙やあっちいけ」

毎月第一水曜日、おおすみFMラジオで方言講座とかごしまわらべうた

f:id:masarutti2:20170705150316j:plain

昔、いろりを囲んで煙が自分の方へくると、手で煙をあおいで「けむいやあっちいけ、うんまんこはこっちけ」と歌って自分のほうへはあったかい火だけがあたるようにしたものです。

 

ふるさとのわらべうた「ソーダ村の村長さんが」

今月のわらべうた「そーだ村の村長さんが」

f:id:masarutti2:20170607155859j:plain

「そーだ村の村長さんが」には元うたがあった。童謡「サッちゃん」で知られる児童文学作家の阪田寛夫の詩「そうだ村の村長さん」だ。 
   「そうだ村の村長さん」 阪田 寛夫
そうだむらの そんちょうさんが
 ソーダのんで しんだそうだ
 みんながいうのは ウッソーだって
 そんちょうさんがのんだソーダは
 クリームソーダのソーダだそうだ
 おかわり十かいしたそうだ
 うみのいろしたクリームソーダ
 なかでおよげばなおうまそうだ
 クリームソーダのプールはどうだと
 みんなとそうだんはじめたそうだ
 そうだむらではおおそうどう
 プールはつめたい ぶっそうだ
 ふろにかぎるときまったそうだ
 そうだよタンサンクリームおんせん
 あったかそうだ あまそうだ
 おとなもこどもも くうそうだけで
 とろけるゆめみてねたそうだ
「そうだ村の村長さん」の替え歌は、「まだ葬式なんかないそうだ」「葬式饅頭うまそうだ」「明日の葬式、忙しそーだ」など、村長さんが死んだという前提で様々なバリエーションで歌われており、その後の葬式にまで話が進んでいる例が多くみられる。
  ことばあそびの替え歌では亡くなってしまった村長さんだが原詩の「そうだ村の村長」さんの「みんながいうのは ウッソーだって」と続いており、村長さんは生きている。

3月ラジオ方言講座  わらべうた「ちょっと通してくだしゃんせ」

 3月FMラジオ方言講座  

方言基礎講座から:「ごっとい千貫」:「ごっとい」は「ごっそり」であり、「千貫」は「千両の大金」という意味。建物などが傷んできたとき、ほんの少しのお金ですむと思って人に頼んだら大金をごっそり取られてしまった。このようなことがないように、工事や修理を頼むときは、事前に十分に検討しなければならないという戒めのことば。

「ぼっけな」「ぼっけもん」:胆のすわった人。大胆かつ楽天的な人。薩摩狂句の「木強者(ぼっけもん)刀ン尖端(かたなんさっ)で髭を剃っ(ひげをそっ)」(森艶亭)の句は有名である。「冒険者」「大気(おおけ)者」「木強者」「武家者」「武っ家者」「没計者」「呆気者」等、多説ある。

ぼっけな人の人物像は「西郷どん」(せごどん)

 

ふるさとのわらべうた「ちょっと通してくだしゃんせ」:

全国的には「通りゃんせ」のわらべうたで歌われていますがかごしまには「ちょっと通してくだしゃんせ」という名前のわらべ歌で歌われています。(かごしまわらべうた 久保けんお採譜より)

f:id:masarutti2:20170301164724j:plain

f:id:masarutti2:20170301164819j:plain

 

ラジオ方言講座「しょゆ、ぎった、きんごきんご、」 ふるさとのわらべうた「いもにんじん」

毎月第一水曜日「あっくんのラジトモ」は方言講座

※しょゆ…そゆ:しょうゆの意味ではありません。招待、饗応、馳走

例「御前家(ごぜんけ)しょゆ)」

:「ショユと下い坂は走れ」宴席に招待されたら、下り坂を走り下るように走って行きなさい。遅れるとよい座席がなかったり、せっかくのご馳走も冷えてしまったりするから遅れないように急いで行きなさいということわざ。「ショユは一番ジョユ、風呂は二番風呂」宴席に招待されたらさっさと行くべきだ。早く行くとご馳走が食べられるが、遅れて行くと残り物しかなく、ろくな食べ物しか食べられない。風呂は二番風呂に入る方が熱くもなく、ぬるくもない、いい湯加減な風呂に入ることができるという生活の知恵のことわざ。

※ぎった:ゴム。ぎったまい(ゴムマリ)。

馬来群島に産するゴムをマレー語で「グッタベルチャ」といい、それを略して「グッタ」、さらになまって「ギッタ」と伝わったという説。

    消しゴム  →消しギッタとはいわない。
    ゴム風船  →ギッタ風船とは言わない
      ※これらの物がはやり出した頃は、すでに「ギッタ」ということばはほろんでしまっていた。しかし、近年でもつかわれる場面を耳にすることがある。

肉のホルモンを食べて固くてかみきれないときなど「ギッタをかんじょいごやい」という使い方をする。
「 いっぽぎった」:(偏屈者、かたよった考えの人)の「ぎった」の語源は一方聞き(一方聞きの訛り)でゴムの意味はない。

※今月のふるさとのわらべうたは「いもにんじん」

f:id:masarutti2:20170201171225j:plain